今日はガハクの最後の診察になるかもしれないというのに、うっかりして歯医者さんの予約を入れてしまっていたものだから、ガハクと別行動になった。でもそのおかげで、ガハクと医師の二人だけで交わされた会話と決定が面白かった。
血液検査の結果は、腎臓も肝臓も血栓も異常なし。先生は「これで『シュウシン』ということになりますかね」と仰ったのが、ガハクにはピンと来ない。初めて聞く言葉だったからだ。「診察終了ということです」と説明されて、やっと病気から解放されたことを知る。「これからどうしましょうか?ひと月ごとにレントゲンを撮るというのもあるし、3ヶ月後にCTを採って様子見ますか?」と言われた。
ガハク答えて曰く、「こんなに酷い目にあったので、もう二度とこういうことにならないように健康管理に気を付けるようになりました。ちょっとした体の異変にも敏感になったと思います。またおかしなことが起きたら診てもらうということでいいんじゃないでしょうか」
すると先生、「そうですよね。もういいですよね」とスッと意気投合して結論が出た。
私が呼吸器科の外来診察フロアーに着いたときは、すでにガハクは7番扉の向こうで話をしていたのだ。出て来たガハクに手を振って合流。後で聞けば、「今日は夫婦で来ている人が多くて、皆仲がいいんだよ」と言う。それで思い出したことがある。
以前、ぞうけいに入ったばかりの生徒さんにガハクが、「夫婦仲はいい方ですか?仲が良い夫婦でないとうちはうまく行かないんです」と伝えていた。仲が良い人は少ないと思っていたが、そうでもないようだ。今日の病院には仲が良い人しか来れなかったようだ。霊的スフィアが透き通っていたんだな。
今夜は生きて帰れた喜びに浸って集中している。(K)
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