肺の浄化が進んで、胸の筋肉が付いて来た。小さな翼で前から迫る敵から守っていたようだった天使が、やっと安心して飛翔することに集中している。脇を貫いて腕まで広げていた翼を急角度にして風に乗ろうとしている。大きな天使と一緒に、さあ飛ぶぞ!(K)
2020年6月13日土曜日
治ったという自覚
朝から雨で薄暗い天気だったのに、「今日はなんだか気持ちが明るくて元気だよ」とスッキリした顔で自己分析するガハク。実際にその通りだったようだ。絵具を練っただけじゃなく、友人にメールをしたと聞いて驚いた。半年ぶりか、いやもっとだ。
肺の浄化が進んで、胸の筋肉が付いて来た。小さな翼で前から迫る敵から守っていたようだった天使が、やっと安心して飛翔することに集中している。脇を貫いて腕まで広げていた翼を急角度にして風に乗ろうとしている。大きな天使と一緒に、さあ飛ぶぞ!(K)
肺の浄化が進んで、胸の筋肉が付いて来た。小さな翼で前から迫る敵から守っていたようだった天使が、やっと安心して飛翔することに集中している。脇を貫いて腕まで広げていた翼を急角度にして風に乗ろうとしている。大きな天使と一緒に、さあ飛ぶぞ!(K)
2020年6月12日金曜日
描くのが好き
「自分は絵を描くのが好きなんだなあと分かった。それは良かったなあと思う」とガハクが言った。
「トワンの周りの草をすいすいと描いていたら、これでもいいかと思えて来て楽しかったよ」と。ちょうどその時、私は後で眺めていたから知っている。細い筆で軽やかに描いていた。トワンの何かと語り合っているようだった。
顔には出さないが、ガハクは時々弱音を吐く。果たしてどこまで描けるだろうかという寂しい気持ちを言葉に出す。そういう時のガハクの正直な言葉には、高貴さがある。嘘つきにはとても理解できない美しい領域だ。フェルメールがどうしたって感じw(K)
「トワンの周りの草をすいすいと描いていたら、これでもいいかと思えて来て楽しかったよ」と。ちょうどその時、私は後で眺めていたから知っている。細い筆で軽やかに描いていた。トワンの何かと語り合っているようだった。
顔には出さないが、ガハクは時々弱音を吐く。果たしてどこまで描けるだろうかという寂しい気持ちを言葉に出す。そういう時のガハクの正直な言葉には、高貴さがある。嘘つきにはとても理解できない美しい領域だ。フェルメールがどうしたって感じw(K)
2020年6月11日木曜日
ガハクの新しい顔
ガハクがどこまで回復できるか、じっと観察して来た。毎日のリハビリがやがてトレーニングになり、今は山散歩も筋トレもストレッチもすっかり生活の中に組み込まれた。
ガハクの顔が変わった。明るいピンク色になった。目の辺りがくっきりして来た。髪の毛が前より銀色だ。今朝は頭頂部の薄いところに産毛がびっしり生え揃っているのを見つけた。前もそういうことがあってだんだん増えていたのに、肺炎で一気にまた薄くなってしまった。でも今度は本当に銀色の爽やかな頭髪になるだろう。もう少し伸びたら、ぴしっとヘアカットするのだ。今から楽しみだ。
思うがままに生きて行けば、意識はゆっくり付いて来る。(K)
ガハクの顔が変わった。明るいピンク色になった。目の辺りがくっきりして来た。髪の毛が前より銀色だ。今朝は頭頂部の薄いところに産毛がびっしり生え揃っているのを見つけた。前もそういうことがあってだんだん増えていたのに、肺炎で一気にまた薄くなってしまった。でも今度は本当に銀色の爽やかな頭髪になるだろう。もう少し伸びたら、ぴしっとヘアカットするのだ。今から楽しみだ。
思うがままに生きて行けば、意識はゆっくり付いて来る。(K)
2020年6月10日水曜日
赤い犬
「赤くしようかと思って」と言っているから、これは下地の色じゃないんだなと、内心思った。強い色を塗った上に描くとギラッと引き立つのだが、赤のままで放っておくのだろうか?ガハクは不思議なことをする。
『怪物』はコピー野郎の連続増殖集団だ。『みんな』というのと似ているけれどその悪辣さにおいて比較にならない。正誤、嘘とほんとが見分けられる目を持たなければ、自らの中にも怪物を持つことになり、やがて怪物くんになるという運命だ。抜け駆けと成功を夢見るものたちよりも、純粋な魂を喰い荒らし消耗させる。
一方『みんな』は付かず離れずの烏合の衆で精度の低い見様見真似で生きて行く生存集団だから、善いことにも動かないけれど、そんなに悪いことも出来ない。マスクが路上にパラパラと落ちているくらいな節度の無さ。あゝ、でも、だからこんな堕落した政権がいつまでも続いているのだ。
無意識の怪物というのが真の敵だ。(K)
『怪物』はコピー野郎の連続増殖集団だ。『みんな』というのと似ているけれどその悪辣さにおいて比較にならない。正誤、嘘とほんとが見分けられる目を持たなければ、自らの中にも怪物を持つことになり、やがて怪物くんになるという運命だ。抜け駆けと成功を夢見るものたちよりも、純粋な魂を喰い荒らし消耗させる。
一方『みんな』は付かず離れずの烏合の衆で精度の低い見様見真似で生きて行く生存集団だから、善いことにも動かないけれど、そんなに悪いことも出来ない。マスクが路上にパラパラと落ちているくらいな節度の無さ。あゝ、でも、だからこんな堕落した政権がいつまでも続いているのだ。
無意識の怪物というのが真の敵だ。(K)
2020年6月9日火曜日
翼をもっと奥へ
この翼をどうにかしたいとずっと思っていたが、今朝やっと彫ってみようという気になった。奥の方へ薄く、消えて見えなくなってもいいというくらいに、胸に溶け込むような翼にしよう。尾羽がちょっと良くなった。体が軽くなって浮かんで来たから、もう少しだ。
ガハクの1ヶ月ぶりの通院の日が三日後に迫っていて、なんだか緊張感が高まっている。これでほんとに釈放されるのだろうかという想いで、ガハクは昨夜は度々目が覚めたそうだ。そうだろうなあ。9割死ぬはずだった人が、4ヶ月かかって元の体力を取り戻したのだもの。相当気合が入っているぞ。(K)
ガハクの1ヶ月ぶりの通院の日が三日後に迫っていて、なんだか緊張感が高まっている。これでほんとに釈放されるのだろうかという想いで、ガハクは昨夜は度々目が覚めたそうだ。そうだろうなあ。9割死ぬはずだった人が、4ヶ月かかって元の体力を取り戻したのだもの。相当気合が入っているぞ。(K)
2020年6月8日月曜日
美が入り口
信も愛も否定されたこんな世の中では、美だけがその入り口だそうな。その美だって曖昧なもので、ちょっとでも深く話し込んでみると、相手がとんでもない悪趣味な人でがっかりすることがある。少しは勉強しろよと思う。だからと言って、口を噤んで自分の意見を何も言わないような人には魅力を感じない。明るく透き通った意識を持てたら、鮮やかな色をどんなにふんだんに使っても決して下品にはならないだろう。微笑みを誘う快活な気分にしてくれるのが絵だ。そういうことが、美が天界への入り口だと言われている所以なのだろう。
「明るい色を使いたいのにだんだん暗くなってしまう」とガハクが言う。何度も地面が塗り替えられて、トワンもまた新しく描き変えられていた。黒猫のジュニアだけはいつも真っ黒。可愛いやつだった。(K)
「明るい色を使いたいのにだんだん暗くなってしまう」とガハクが言う。何度も地面が塗り替えられて、トワンもまた新しく描き変えられていた。黒猫のジュニアだけはいつも真っ黒。可愛いやつだった。(K)
2020年6月7日日曜日
もう一つの仕事場
近所の電気屋さんに言われた言葉を思い出す。「いいことを教えてやろうか。あそこを止めちゃってよぉ、すっかりここへ引っ越しちゃえばいいんだよ」と。土地を借りて、ガハクと二人で少しずつ建て増しして来た彫刻のアトリエより、ここの方がずっと立派だ。暖房だって冷房だってすぐに効くし、家の中庭にあるここに比べたら、隙間風がスースー抜けてワイルドな空間は他人から見ても過酷過ぎるように思えたとしても不思議はない。家を買うタイミングが一年早かったら、そうしたかもしれない。地主の親族が家を建てると言うから、アトリエを移動して欲しいと言われたけれど、いや待てよ、そのままでいいやと言われたりもして、くるくる振り回されながら、なんとか逆境を切り抜けるために部屋の中で仕事ができるようにと増築したのだった。しかもガハクと手作りで窓枠からドアからトイレの穴掘りから全てをだ。電気検診に月に一度回ってくる知人が、ガハクの働きぶりに甚く感心して、フォークリフトが出入り出切るようにと軒を高くした骨組みに向かって大きく手をかざしながら、「これはご主人が建てたのよ!私は見てたのよ。Kさんが留守の時も一人でやっていらしたもの」と、私がいくら二人で作ったのだと言っても聞いてくれなかった。そのアトリエを引き払うことを勧めるなんて、、、この電気屋さんは、、、と内面の本心をぐさっと刺されるように辛かった。
でも今は違う。ガハクが死にかけたのだ。そして、二人で生き直す決意を固めたのだ。だから、家の片付けと大掃除が終わった今、やっとこの庭の工房も純粋に仕事のために使えるように大掃除と片付けを決行した。朝から夕刻までかかって、やっと綺麗になった。二つも仕事場があって使いこなせるだろうかなんて、もう考える必要もない。心のままに動くこと。どこで何をしていても畑にいても庭にいても小鳥のように歌うことだ。(K)
でも今は違う。ガハクが死にかけたのだ。そして、二人で生き直す決意を固めたのだ。だから、家の片付けと大掃除が終わった今、やっとこの庭の工房も純粋に仕事のために使えるように大掃除と片付けを決行した。朝から夕刻までかかって、やっと綺麗になった。二つも仕事場があって使いこなせるだろうかなんて、もう考える必要もない。心のままに動くこと。どこで何をしていても畑にいても庭にいても小鳥のように歌うことだ。(K)
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