アトリエの畑に茄子の苗を植え付けていたので、いつもより1時間も遅くなった。玄関を開けて「ただいま」と言ったが返事がない。しばらくしたら階段から声がして、友達と電話中とのこと。珍しいことが続いている。懐かしい人とのやりとりを後で聞かせてもらうのが楽しいのだ。
初収穫のジャガイモを肉ジャガにして食べながら、さっきの電話の話になった。
「テレビを買い替えたそうで、YouTubeも観れるんだぞって言うんだよ。お前は知らんだろうけど、『西暦2525年』とか聴いてると懐かしくて堪らないって言うから歌ってみせたら、驚いていたよ」と、ガハクは剣道一筋の堅物だと思っていたそうだ。 イージーライダーのテーマソングとかも電話口で歌ってみせたそうな。"born to be wild ♪"
高校の18の時から50年の体験を経て成熟(あるいは腐敗)の臭いを漂わせて通信し合う人が音楽のことを話して喜んでいる。友人は死んだ人のこと、ガハクは死にかけたことを互いに伝え合ったそうだ。懐かしいものたちが蘇る。(K)
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