「面白いことがあったんだよ」と話し出した。
「茂みの中を歩いていたら、ガビチョウがすぐ近くまで飛んで来て、頭の真上の枝に留まってじっと見ているから、手を伸ばして「こっちにおいで!」と呼びかけたら、パッと飛び立って逃げて行く。でもまたぐるっと回って戻って来るんだ。2羽でずっと僕の周りを飛び回って遊んでいた」
(ガビチョウはちょっと大きめの小鳥で、よく響く声でソプラノ歌手みたいに上がったり下がったりの旋律を表情豊かに歌い上げる。昔は日本にはいなかった中国の小鳥で、アガノ村で見かけるようになったのは、ここ20年くらいか。すっかり居ついてしまっている。声量では鶯を圧倒している。目にくっきりアイシャドウを塗っているとこだけがオシャレで、羽の色はいたって地味。)
「kyoちゃんとガハクもあんな風にずっとやって行けばいいや」と話を結んだ。(K)