顔がまた変わった。この目には、この人の気性の強さと高さが現れている。ガハクも「今までで一番いい顔になった」と言う。
バージニア・ウルフは自分の仕事部屋を持つことに固執した。女の人が、誰にも邪魔されない時間と空間を持つことがあの時代に如何に困難だったか。彼女も自分には春がふさわしいと思っていたと知って、なんだか嬉しくなった。生まれ変わろうとする人を草木も風も後押ししてくれる。
「人はなんで生きているんだろう?」という問いに答えてくれるのが春だ。(K)