2021年4月29日木曜日

薄紫のバッハの木

 雨戸を開けたら、家の前の斜面に聳え立つバッハの木(うちではそう呼んでいる)に、藤の花がいっぱい咲いていた。いつの間に絡んだのだろう。今朝初めて気が付いた。

この頃は初めてのことばかりだ。

今朝ガハクが、「今そこにトワンがいたよ」と言う。窓辺におすわりをして外を眺めていたそうだ。テラスには金魚が泳いでいるバケツが置いてある。そんな景色といっしょに何の不思議もなく見えたのだそうだ。今年はトワンがやって来ると言っていたガハクだから、そんな幻影も見るのだろう。

見ているものは幻で、愛しているものだけが存在する。愛するものが無ければ、何も見えていないに等しいということになる。退屈であるか、眠たくなるか、死にたくなるのはそんな時。

満月の夜からバイオリンを弾き始めた。ガハクもギターを取り出し、コードの研究を始めた。速いステップで軽やかに月明かりの下で合奏できるように、毎晩練習して行こう。次の満月に間に合うように♪(K)







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