2021年3月21日日曜日

白く輝くトワン

 しっとりとした空間、濃密なスフィア、月に照らされた馬。ガハクには、こういう絵が描ける夜があったということだ。たぶん、トワンが死んでから描かれたものだろう。

悲しく寂しい夜がいつまでも続いた。死んだものが内的な存在になるまで、一体どのくらいかかるのだろう?白く輝く姿で現れるまで、通らねばならない夜がある。

昨日ガハクが、「ヤマボウシの木を移してもいいよ」と言ってくれたので、朝から庭でスコップを振るって過ごした。お昼ご飯を食べるのも忘れて。やっと、掘り起こした木は重くて、フォークリフトで吊り上げて運んだ。一番目立つシャープなシルエットの御影石の彫刻の横に植えたら、ぐっと庭に風情が宿った。木の配置は造園のキモなんだな。ユキヤナギの位置を1メートル動かしただけでも雰囲気が違ってくる。

フォークリフトの駐車スペースもできた。トワンの墓のすぐ横だ。埋めたところを踏んづけないように何度も練習して、やっといいコースで侵入して定位置に納まった。

明日は雨の予報だ。たっぷり水を吸い上げて、すぐに根付いてくれるだろう。(K)







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