2021年1月10日日曜日

ウハチさんの柱時計

ネジを巻いていないのに 昨日も今日も止まらずに動いている!不思議なこともあるもんだ。時計に向かって「ウハチさん!」と呼びかけた。この建物のことをいつも「工場(こうば)」と呼んでいたウハチさんに許可をもらった気がして、なんだか嬉しくなった。これからここを根拠地として仕事をする私への励ましのようにも感じた。

半分吹き抜けになっているのは、ワックスが舞うからだろうか?最初にここに入った時、壁や床に蝋がびっしり張り付いていて驚いた。早速ガハクとヘラでせっせと剥がして回ったのだった。今はすっかりワックスの痕跡も消えて、ボイラーも煙突も取り外したから、何も言わなきゃここが蝋燭工場だったなんて誰も気が付かないだろう。

この高さがあれば、300号の絵だって描けるだろう。ダビデくらいの彫像も作れるだろうけれど、出すのが大変だ。壁を壊さなきゃ外に出せないだろう。でも、もうそんなことはやらなくていいんだ。

今日は片付けは少しだけにして、三日振りにトワンを彫った。ガハクの胸に砥石もかけた。千里の道を歩くなら、日々の超自然のパンを忘れずに食さねば、歩き疲れて目的地に着いた途端に死んでしまう。今夜は四日振りにバイオリンを弾いた。ガハクがギターを弾いている。(K)


 

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