2020年12月25日金曜日

馬に運ばれて

この馬の背中だったら、きっともっと平和なところに運んでくれるだろう。地上で燃える赤い花を見つめる目のなんと優しいことか。「来年になったらトワンが来るよ」というガハクの予言は、この馬のような存在のことかもしれない。

35年使って来た彫刻のアトリエをついに片付けることになった。来年のうちに元の土地に均して返さねばならない。大きなモニュメントの彫刻をどうしようか?寄贈先を探すか、この庭に置くか、どっちも並行して進めて行く。石を彫る仕事はまだやり続けたい。庭の工房なら、もっと集中できるだろう。

剥奪は自分ではできない。運命も自分で選べない。ただこのタイミングなのは良かった。ガハクの体調が万全になって、私の焦りや迷いが消えているから。(K)



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