今朝のガハクの顔色が素晴らしくて、角度を変えて何度も眺めた。ステロイドの投薬が終わって3ヶ月経って、やっと爪の段差(闘病中に伸びた爪は色も悪くて、指先を使わないから内側に折れ込んでいたのだった)が無くなって、足首に残っていた浮腫もほぼ消えた。
アメリカ大統領のトランプ氏が薬の影響で躁状態なのだそうだが、確かに薬の影響が消えるまでずいぶん長いことかかるのだ。元に戻ることができれば御の字だと思っていたが、ガハクの場合は前よりも良くなった。胃弱が治った。胸が厚くなった。髪の毛が生え揃って来た。オーバーホールしたということだな。
でも一番大きなことは、絵を描くことが生活の真ん中に据えられたことだ。喜びを持ってやれるようになったことだ。
だから彫刻も、すこやかな新しい胸に作り変えることにした。痩せっぽちの貧弱な胸はあたたかな曲面に包まれて白く発光するようにと、砥石の番数を前に戻した。形も変えた。顔も研ぎ直している。あたたかな優しい人が生まれるように。(K)