2019年5月18日土曜日

挨拶のできる子

今から40年以上も前のこと、描いた絵を額縁に入れようとしていたら、
「まだそんなことをしているのか、額装されている絵は作品と俺は認めないからな」と言われた。当時絵を額装することは時代の流行にそぐわなかったのだ。それは単なる流行に過ぎなかった。今となってみれば絵の額装は芸術の本質とはなんら関わりのないことだという当たり前の事だけが残った。
でもそれなら額装をしている俺は何をしているのか、しかも妻とその作り方についての多くの議論と試行錯誤の作業の時間と労力を考えるに。改めてそれを彼女に問うたら一言の元、
「ちゃんと挨拶のできる子にするのよ」って。
それにしても今回ほど寸法の合ったのを製作できたのは初めてだし、まだ組んだだけの荒木の仮縁でしかないのに絵がしっかりして見える。そうか、自分の子が人前に出てしっかり挨拶しているのを見るのは親としても嬉しいに違いないわけだ。(画)


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