夕飯を食べ終わってすぐに 庭の工房に入ってトワンを彫った。解体作業に追われて、もう1週間以上彫刻をしていない。このまま放っておくと(心か頭か分からないが)無自覚なまま空虚になって行く気がして、今夜から石を彫ることにしたのだ。
アトリエが住まいと一体になっているのが理想。思い立った時に いじったり眺めたり触ったりできる。彫刻というのは、音も出るし、場所も要るし、周りの理解が大事なんだ。
前にも少しだけここで仕事をしたことがある。でも、あっちとこっちの2箇所で石を彫るのは、体力的に難しくて集中出来なかった。今は、もうここしかない。だからやるしかない。
さて、どんな音がするだろう?周りの家にうるさくないだろうか?
最初の一打で分かった。コチッと引き締まった音がした。吹き抜けの空間に吸い込まれて行く。いいノミの音だった。これなら大丈夫だ。ここが私の新しいアトリエだ。(K)