2020年11月25日水曜日

根を下ろす

モミジの種子はプロペラみたいな翼を持っていて、風に乗って遠くまで飛ぶ。降りた場所がたまたま岩の上でも、そこに少しの窪みと土があれば、こんなに大きくなる。それに、もう根っこが地面まで届いて岩を抱いているじゃないの!

この木が邪魔だと思う人間が現れない限り、いや、この岩を動かそうとする重機が出動しない限りは、ここにずっと生息し続けて行くだろう。山のあちこちに 小さなモミジの苗が生え出ている。緑一色だった植林の森が、たかだか30年の間にだんだん紅葉樹で色が付いて行くのを眺めている。(K)



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