2020年1月25日土曜日

接地面に住む

足の裏だけが地面に接しているように彫り抜いて行けば行くほど、石の強度としてはだんだんデリケートなものになるけれど、軽やかさは生命力だ。構わず思い切って彫っている。

天使の仕事は謂ば足の裏。地面に接する小さな面積に天使が住むという。頭になりたがる人は多いけれど、足の裏の支えになろうとする人は少ない。だから、人間天使は滅多に生まれないし現れないのだ。

今夜はなかなかのらなくて苦しかったが、だいぶ遅くなってやっと天使が訪れた。腰の動き、しっぽの形、ふたりの胴が重なった境界の彫り方も思い付いた。嬉しかった。(K)


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