2019年2月11日月曜日

青い顔

ゴッホが木炭で描いたモノクロの肖像画を見て、当のモデルがクレームをつけた。自分の被っている赤いトルコ帽を手でくるくる回しながら「どこにも黒い色などついてないじゃないか」と。
僕らは今だに青い色をみれば空では?赤い色を見れば血では?黄色を見れば光では?というような見方から入ってしまう。しかしそれが民族や時代により変わる。黒い色で描かれていてもそれを赤いトルコ帽と見る為にはある程度の教養が必要になる。
色だけじゃない、形だって同じ事、丸いものを見れば月だとか、横に一直線を引けば海だとか…考えてみれば人の認識の仕方の不思議。いや不思議でもなんでもないか。人の動物的本性だとも思えるし。
いずれにしろ画家をそれを時に利用したり時に裏切ったりしながら絵を作っていくわけなのだ。(画)


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