金魚が届いた。小さくてピチピチしている。金色がかった素敵な金魚も混じっている。口紅を塗ったようなセクシーな顔をした金魚がいたので、モンローと名付けた。
すぐに水槽に入れてはいけない。袋のまま1時間ほど浮かせておいて、やっとビニール袋を破ってバケツに移した。少しずつこの土地の水に慣らして行く『水合わせ』というのが大事なんだと、今頃知った。
6匹も死なせてしまって学んだことは、たくさんある。たかが金魚と思っていたけれど、ずいぶんデリケートな生き物なんだなあ。それぞれ顔も違うし、尾びれの形だってどれも同じじゃない。
また死んでいるんじゃないかと思って、朝ビクビク覗き込むバケツと水槽。そんな日が続いた。
でももう負けない。また育てることにした。自然の過酷さには抗えないけれど、何度でもやってみよう。そのうちに、私も金魚と話ができるようになるだろう。(K)