ガハクがこういう澄んだ絵を描くようになったのは最近のことだと思っていたけれど、これは数年前に描いたものだというので驚いた。繊細な枝先を描いていたのは覚えている。あれが、こんな風に仕上がっていたとは知らなかった。
下の方に人がいるのに気が付いて、あれは白い人?と聞いたら、「漁る人」だと言う。そうか、もう白い人は出ないと言っていたものね。僕らの中にいるからって。
「僕が見たものが本当だとしたら、『死』というものはないんだよ」というのが、ガハク生還後の最も重要な発言だ。でも、この絵の中にすでにあるじゃないか!(K)