2020年2月16日日曜日

福寿草が咲いたよ

ガハクに見せようと庭の福寿草を撮ったのだけど、私が焼いたパンの写真の方が気に入ったらしくてじっと見入っていた。いつもの匂い、いつもの味、いつもの色と形がパンにはあるんだな。週に3回もパンを焼いてくれていたのだものねえ。

日曜日は病院も静かだ。駐車場も空いているし、ロビーにもあまり人がいない。今日で15日目。昨夜はとても楽だったそうだ。睡眠剤をもらって寝たという。それでもときどき起きるらしいから、軽い薬なのだろうか。息も整って来たので、淀みなく話せるようになった。会話として互いにポンポン言葉を交わしたのは今日が初めてかもしれない。

リハビリは少しやっただけで、あまり厳しくはなかったそうだ。のんびりとしたものらしい。担当する人によってやり方がずいぶん違っている。一昨日の人は、肩を揉んだりいろいろやってくれたそうだ。「僕はアナログな人間なので、本当はこういうことを患者さんにやってあげたいんですけどね」と言いながら。

じっとしていると血行が悪くなるエコノミー症候群を防止するために特殊なハイソックスを履かせられていた。親指と人差し指の間に穴が開いているのが特徴で、厚手のストッキングのような生地でできている。ベッドの上で立て膝をついた脚を横にパタッと倒して見せて、「ほら、こんなに柔らかく動かせるようになったよ」とガハク。確かに動作が軽やかだ。疲れるほどリハビリをやらなくても、痛いところが無くなればだんだん活動的になって行くものなのだろう。プロを信頼して焦らず見守っていこう。

毎日の仕事、いつもの暮らしをすることが、ガハクの活力を呼び覚ますことになると信じてやって行こう。それが悪い想念に捕まらないための知恵だ。(K)


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