2020年1月18日土曜日

マダラの馬

近所の婆さんが死んだ。この土地にすっかり馴染んだ田舎の婆さんに見えたが、若い頃本郷からアガノ村に嫁に来た人だったそうだ。江戸っ子らしい切れ味のある話し方に感心したことがある。今夜大きな白木の箱に入っている顔をガラス越しに見て来た。ふっくらと綺麗な顔だったが生前を思い出させるものはなかった。綺麗に作ってあるだけに見えた。
馬が出て来た。やや困っていたところだった。これは救い主だ。前が見えなくてもやり続けるものである。トンネルを掘り続けるのに必要なものは光の方向ではなく案内人が来るのを待てばいい。それまでは愚を承知でやり続ける。(画)


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