「絵のような風景」という言葉がある。それは絵は自然そのままより美しいものという前提を意味している。一方美しい風景を撮った写真を見た人が「この写真美しい」というのをあまり聞かない。たぶん写真が表現されたものという認識に乏しいからだ。
描いた絵を「写真みたい」と言われることがある。僕のような絵でもそう言われる。特に鉛筆デッサンのようなモノクロ表現では特に。相手は褒めているらしいがちっとも嬉しくない。写真が絵より劣った表現形式などとはちっとも思っていないが両者は全く違うものでしょう。網膜感覚を再現したものだから似て来るのは分かる。特に写実的なものになるとそれが顕著だ。抽象画のように見える写真だってある。でもそれだけでしかない。
僕らが見ているもの(風景や事物)と絵や写真(表現形式』とは本来何の関わりもないということが中々理解されないのだ。(画)
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