2019年12月12日木曜日

退屈しない困難

何かをする時に面倒臭いと思うことがなくなって来た。誰かに何かをしてやったときの恩着せがましい気持ちも湧き起こらなくなった。自分は損をしているとか、得をしたということに一々揺れ動かされる機会が減ったのは良いことだ。

足の間や脇の下の、狭くて奥まった場所に砥石を当てがっていると、バイオリンのトリルの練習を思い出す。指を上げたり下げたり間怠っこしいったらありゃしないのだけど、それでも続けていると、それなりに出来るようになって来る。誰に聴かせるでもない音。誰に見せるでもない形。困難なことをやっている時はぜんぜん退屈しないことに気がついた。そういう時って、自分はこの困難を超えられと信じているようなのだ。苦しいのだけど、楽しさがある。(K)


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