2019年10月19日土曜日

詩劇

群像の中の人物夫々の関係なんて考える必要はなかった。絵全体のモチーフにどう関わっているかさえ描く必要があるわけではない。人物を描くのは面白い。それらを並べてみるとさらに面白い。群像を描くのは詩劇を演出しているようだ。脚本を作り配役を決め舞台の上に彼らを放つ。劇を観るみたいに絵を鑑賞する最初の人物が画家自身ということになる。
「人物一人一人を独立させて離せ」と大江健三郎が小説の書き方指南本で書いていた。

災害続きで世間は本当に暗く重苦しく辛い。しかしアトリエは未だにフワフワした薄明かりの空間の中にある。(画)


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