今日は春らしいポカポカ陽気だった。Tシャツ一枚になって庭の菜園に種を蒔いていたら、音楽が聞こえて来た。きっとガハクがyoutubeで曲を聴いているのだろうと思っていたら、だんだんはっきりとした旋律が流れて来て方角も2階からだと分かった。セグンドさんを偲んで作られた追悼曲『9月5日』(前田ただし作曲)だった。最近はメロディーを弾くことが多いのだと言っていたからなあ。一本の音が流れていくのは美しい。単音が次々と引き継がれていくのを耳で辿っていくのは綺麗な小花の咲いた小道のようだ。
花の中の人が際立って来たら、妖精の形がつまらなく見えて来た。とって付けたような意図的なものは長い時間に耐えられないのだ。分かっていることだけ彫るようにしよう。それが今の本当の姿なのだから。
花に溶け込んでしまったように腕も脚も皆削り落として反対に抉った。ずっと自然になった。花のままで充分美しい。花弁の輪郭も鋭さを消した。(K)
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