2019年2月27日水曜日

脇道

自転車で遠出をしていた頃、目的地に向かう道の途中にある脇道が気になって、できたらそこへ入ってみたい、そしてそこにはどんな風景が広がっているのか、それを見たくて仕方なかった。だからそういう時はその旅に目的地があるのを恨んだ。その日の目的地さえなければ全ての道を走り回れる、そしていつか目的地のない旅をしてみたいと思った。
今絵を描いていてその時の気持ちを思い出す。
確かに完成に向かって描いている。そうでなければ描くということはただの時間潰しの作業に過ぎない。イメージを追求し、曖昧さを超えてそれが明瞭に完全に固定できたら、その時絵は完成するはずだと思い描いている。しかし同時にできるなら目的地に沿った全ての脇道を自己の旅の地図に見出し全体の完全な地図を作り出したいという思いも同時に持っているようなのだ。(画)

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