2018年12月19日水曜日

影を描く

小学校の国語?の教科書に口絵として載っていたキリコの「街の神秘と憂愁」その題まで覚えた。心の奥に潜むある種の不安や外界の持つ気味の悪さが子供心にも分かった。あの絵を特徴付けているのは「影」だと思う。
ところがいざ絵の勉強を始めると、まず戸惑ったのは絵では「影」を描くべきでないという事だった。古代から近代までの絵画にはほとんど「影」がないのだ。確かにモデリングの為の陰影はあるが事物が落とす「影」は描かれていない。
しかし現実にものを見ると「光」あれば必ず「影」がある。これをどうしたらいいのか…。ずっと気になっていたことの一つだった。キリコのように「影」だって使えるはずだ。(画)


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