2018年11月4日日曜日

月へ向かう道

寂しさを堪えて石を彫り続けていたら、ふとあの夜の星空が浮かんで来た。エンジンをかけずに、しばらくふたりと1匹で眺めていたっけ。喜びで胸がいっぱいだった、星が眩しかった。生きてまた会えたという奇跡があったことを忘れちゃいけない。あれはトワンの賢さ、山向こうの村人の親切、死体のトワンでも探し出すぞという熱意、この三つが揃って出来たこと。愛おしいものが与えてくれるこの寂しさだけが、真実を形にさせるのだ。(K)


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