花の軸を小さな顔に作り変えた。唇に触れている手をどんどん小さくしていったら、こうなった。
ずっと以前、まだ街の幼稚園で絵の教室をやっていた頃に「先生んちにはコビトいる?」と聞かれたことがあった。「きっと先生の家ならいるよ」とも。そしてもし出るのならぜひ会いに行きたいと小学生の子供らがそろって言うほどの人気の高さに驚いたが、そのコビトって存在は何なのかその頃全く知らなくて、後で親たちに教えてもらった。可愛いらしいイタズラをする小さな存在で、何の役に立つわけでもないのに皆に愛されていて子供らとはとても仲良しというのが特徴か。この世のことには頓着しないで生きていられるというところが素敵なんだな。
絵を描いているといつも夢がすぐ傍まで降りて来る。石に形を刻んでいると苦しさも悲しさも寂しさも力強いものを生む糧となる。そういう事実は実際にやって喜びを掴んだ人にしか分からないだろうけれど、子供らにはダイレクトに伝わるんだ。ときどき脱落してしまうこともあるけれど、また取り戻す。今夜は7時過ぎたら力が戻った。度々攻めて寄って来るが、いつも悪霊には勝つ。(K)
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