デナリに作品を搬入して来た。作品の入れ替えは定期的で日常化している。しかし今日はいつもと違っていた。
マスターが、今度われわれ二人だけの展覧会を店でしたいと思うがどうでしょうと言う、そうふと思いついたと。その時は店内に展示している商品類を全て撤去して絵と彫刻だけを展示する、1〜2週間くらいの期間、お客さんにはそれを見ながらコーヒーを飲んでもらってもいいし見るだけでもいい、もちろん購入も、集客は私がやります、と。
なんて嬉しいことを言ってくれるんだろう。発表のために作品を作っているつもりは既に全くなくなってしまったが、そう言ってもらうと同志を得たようで勇気が湧く。
「見ずに信じたものは幸いなれ」という言葉を思い出した。
アトリエから作品を運び出すといつも寂しい気持ちがするのに今日はその気持ちが起きなかった。
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