2018年7月13日金曜日

梢の月

質量が無い空の月。透明で澄み切っているその光が、梢を通り抜ける時に虹色に変化する。月を薄く彫り直したら、バラバラだった梢の塊が月に向かって並び始めた。一つの法則が見えて来た。鋭い線に囲まれた梢の一つ一つの塊の中に閉じ込められた光は、ゆっくり膨らんで、やがて境界線を越え、滲むように周りに広がって行く。今見えていることは限界までしっかり彫り付けておこう。(K)


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