2018年7月11日水曜日

労働の影

アトリエの夏は、昼も夜もドアも窓も開けっ放しだ。扇風機をブンブン回して石の粉を吹き飛ばしながら彫っている。夜になって驟雨、トタン屋根を叩く音が激しかった。9時を回っても止みそうにないので、雨具を着てゆっくり帰り支度。今夜も国道299の夜間工事は雨の中でも行われていた。片側一車線交互通行の指示に従って自転車でシューッと走り込んだ。でっかい車両がアスファルトを流し込んでいる横を過ぎる。もうもうと立ち昇る油煙に息を止めて通過。工夫たちの白いヘルメットが光っていた。あちこちからサーチライトで照らされるので前がよく見えなかった。前方に、斜めに、横にと動く自分の自転車の影を眺めながら走った。(K)



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