今朝 私が練って、ガハクが焼いたパンだ。形も味も色も安定して焼けるようになった。このペースがいいみたい。ガハクが生還してからずっとこのペースでやっている。
朝はご飯を炊いている。で、お昼はサンドイッチとふりかけ弁当。夜は冷やご飯で、おかずをしっかり作っている。ガハクの体重が遂に60kgに届いた。初めて見る数字だ。ぶかぶかだったズボンがちょうど良くなった。骨がコツンと当たったお尻や腰にしっかり肉が付いている。
ほっそりした体型は個性だと思っていた。子供じゃないのだから、お腹が減ったら自分で何か冷蔵庫から出して食べればいいとも思っていた。食欲がないということがあっても気にしていなかった。日々の食べ物が何よりの薬ということを身を持って知った。病気になれば薬を飲めばいいくらいに簡単に考えていたけれど、こんなに大きな影響を及ぼしているなんて。
ガハクの体は倒れてからひと月で32kgまで落ちた。 それからリハビリして、少しずつ体を鍛えながら作って来た。無くなったものを一つ一つ作り直すのは、感動的だ。ストレッチの効果がすぐに出た。普通なら何年もかかるはずなのに、数ヶ月で体が柔軟になって行った。無からの出発は、邪魔をするものがないので、体の反応が素直なのだ。
目の前にいる人が日々元気に蘇って行くのを喜びを持って眺めている。(K)