Kとガハクのアトリエ日記
2020年8月27日木曜日
いいものができる予感
机の上に銅版のプレートが幾つも並べられていた。
今夜はガハクの夢に出て来た王子を彫り直していた。「おいでください。あなたは私たちのシュゾクです」と告げられたという。その人は、ずっと昔に別れた友達だったのだけれど、実は向こう側の世界の王子だったのだそうだ。
「このままじゃ可哀想だから彫り直しているんだ」と、体の方はすっかり削り取られて、顔だけになっている。今のガハクなら、もっといろんなことが思い浮かぶだろう。(K)
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