2019年7月31日水曜日

「彫る」

どうしても描けなくなってしまった時期に、油絵でなく版画ならできるかもしれないと思ってやり始めた木版画。油絵のようにすぐに絵にならない、彫りと刷りという描くだけでない技法に何か突破口のようなものを見つけようとしたのだろうか。小さな版面から次第に大きな板に向かっていくと「ノミで彫る」という感覚が自分は好きなのだと気付いた。絵描きより彫刻家になりたかったのだ。それも「彫る」彫刻家に。そんな気持ちも「彫る」版画をすることで少し満足できると分かった。(画)


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