「批評を聞いていると作者のわたしは相当優れた人間だということになるらしい」と言ったのは誰だったか…。そこまで皮肉な見方をしないにしても、絵を見る人はその絵から自分なりの何かを見て取った時愉快になるらしい。印象だけでなく意図とか意味とか主題とか技法とか思想までたどり着けばそれは楽しいだろう。
その時その絵は彼らのものになるのだ。いいじゃないか。
時に作者の僕が考えてもいないことを思いついたりする。今日はある人に、赤い絵はその昔エルサレムに遠征した十字軍の旗印になっていたという赤い十字架の紋章を意識したものですかと聞かれた。思ってもいなかった。でもなんだか当たらずとも遠からずという気がするから面白い。(画)
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