13時にアトリエに着いた。いつもより早い。少しずつ夜型を朝の方へずらしたいのだ。今日はその第一歩。今日のように暖かいとストーブも要らない。
17時、畑にジャガイモを植え付けようと外に出たら、太陽はとっくに山の向こうへ沈んでしまっていた。少し涼しい。ズボンの上から巻きスカートを着た。スーパーで買って来た食用のジャガイモを半分に切ったら中が黄色い、たぶんキタアカリだろう。大きいのが沢山採れる品種だ。
18時半、ジャガイモを25個植え付けたところで辺りはすっかり薄暗くなった。 石を彫りながら野菜を育てることがもう35年続いている。
若い頃シンポジウムに参加する為に2ヶ月アトリエを留守にしたことがある。あれは辛かったなあ。終わってすぐも、ずっと後から眺めても決していい眺めではない。今のようなやり方が分かるまでずいぶん時間がかかった。かかり過ぎたかもしれない。少しずつしか知恵が付かなかったから仕方が無いが、ゆっくり出来上がったものはそんなに簡単には滅びないだろう。
予定通りに20時ぴったりに帰宅。途中で鹿に会った。自転車の前を慌てて横切って川に降りていった。いつもながらの黒くてくりくりした大きな目、柔らかくしなやかな跳躍、トワンの感触を思い出した。(K)
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