いつものトワン道を行くと途中に道幅いっぱいの鉄の門がある。以前操業していた鉱山跡で、採掘したマンガンの運び出しに使われていた。この門が閉まりきりになって久しい。関係者以外立ち入り禁止の札も今では腐って崩れ落ちている。門の脇をすり抜けて入り雑木の中の踏み跡を行く。しかしここからは「立ち入り禁止」なのだ。
タルコフキーの映画『ストーカー』に「ゾーン」という場所が出てくる。超ミステリアスな空間だ。人を寄せ付けない為調査団が入れず政府にもその実態が分からない。軍隊さえ跳ね返された。そして厳重に「立ち入り禁止」警察が見張りを立て、不審者は銃撃さえされる。
トワンの「ゾーン」は誰でも受け容れる。しかし何があるのかはやはり分からない。分かる人にしか分からない。これもひとつの「ゾーン」じゃないか。(画)
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