2018年8月18日土曜日

月の周りで

月を磨くなら夜だ。昼間には見えなかった陰影が見えて来て、形の根拠を思い出せる。実体のない虚しい気分は彫刻の中では霧散する。

帰りがけに今夜も自転車を漕ぎながら火星の大きな赤い光を見上げた。あれは空の窓だ。カクッと右折して国道に出たら、目の前に突然月が現れた。白く輝く舟の形をしていた。角度を変えるとすっかり変わる空の風景。(K)


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