2018年6月24日日曜日

色の純度

「向こうに見える木が青く見えるならパレットの上にある一番綺麗な青で塗れ、ちょっと色味が違うなんて言うな」というゴーギャンの言葉が身に沁みる。30代でそんな精神的境地を知った人の凄さを思う。
油絵具の青の歴史はラピズラズリに始まり相当長い。今でも青の新しい顔料が発見されているようだ。嬉しい事に古代の青より現代の新顔料の方がずっと安価だ。
青に限らず絵に使われる色なんて、どれもが美しくどれもが場を得なければ汚い。その「場」とは、例えば周囲の色との親和性などというような美学上の問題よりも、画家の精神のどこからその色が発しているかによって美しくもなり醜くもなるのだ。心の純度に応じて決まるとしか思えない。(画)

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