林道の途中にある川ガラスのスポットだ。最近ではミソサザイをここで見た。しかしこんな寒さの中ではみんなどこかへ行ってしまっているに違いない。
ひっそりとして誰もいない道を上がる。いつも精霊の声を聞きたくて山に登るのがここ数年の日課になっている。数日前にキョウコの身に起きたこともここでのでき事だ。普通なら縁起でもない時と場所だと人は言うだろう。
でもやっぱり来てしまう。気合を込めて手に持つ棒を振り回したり、またがっくり肩を落としたりしながら道を登っていく。寒いのだろうがあまり感じない。
彼女は危機におよんだ時「大丈夫、大丈夫‼️」といつも自分に言い聞かせていたそうだ。だから僕も自分に言い聞かそう。
「大丈夫、大丈夫、大丈夫だよ、kyoちゃん‼️
(ガハク)