2019年12月30日月曜日

わざとらしい線が見えるようになると

背中の真ん中に刻んだふたつの窪みは翼を予感させる為に彫ったものだ。そこだけはいじらずに、ずっとそのままにしてある。翼の象徴のつもりなのだ。

ところが今夜は、そこから広がる大きな翼が見えて来たので、急いでずんずん彫り直した。わざとらしい線は削り落とし、柔らかい動きを探った。風に動かされて、やっとこの人の背中も美しくなって来た。(K)


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