2018年6月8日金曜日

デナリに置いたら

デナリに置いたら、とてもよかった。光の具合がいいのだろう。かなり深く彫り抜いたということが今更ながら分かった。裏から光を当てると薄っすらと神殿の壁が明るくなるほどだ。裏に刻んであった2006という数字のすぐ横に、2018と新たに刻んでおいた。12年前に「新しき人よ目覚めよ」という言葉から彫り始めたのだったが、今また「死は卵だ」と書いた詩人の言葉が重なる。ガハクの油絵を眺めながら「なんか絵が変わりましたね」とマスターが言った。ふたりの絵と彫刻を並べてもらうようになってもう6年になる。ありがたいとは、あり得ないことが起こった時の僥倖のこと、そこから雲が湧き立つ。(K)

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