2020年7月31日金曜日

久しぶりの太陽

久しぶりの太陽がカーッと照りつけて、夏がやっと始まったような朝だった。
山の入り口に拾った枝が置いてあって、それを木刀代わりに素振りしながら登るガハクだが、今日はペースが早くてどんどん進む。いつもだったら50回振るとカワガラスの淵に着き、100回やるとコンクリートの保塁を通過するのに、やり終わらないうちに着いちゃって変だなあと思って、意識して数えながら歩いたそうな。
「今日は足が軽かったんだな」携帯やストップウォッチも持たずに、体感だけで計測しているガハクである。ピッチが早かったのは、蝉しぐれと鳥の声、木漏れ日と涼しい風のせいだろう。

私はその間、庭のリンゴに被せていたネットを外していた。まだ木に残っていたリンゴを捥いだら、一個だけは簡単に千切れない。まだ頑張るつもりのようだから、そのままにしておいた。

「来年はネットは掛けないで、猿にも食べさせてやろうか」とガハクが言う。そうね、ときどき追い払ったりして。そんな気になる夏の太陽だった。(K)


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