2019年9月21日土曜日

武装

居合の練習に庭の工房を使う。ひと練習を終えてふと頭上を見上げた。二階建ての吹き抜けで天井は張ってなく太い梁や屋根裏がむき出しになっている。その高い所を眺めていると自分の体全体が何かすーとした清々しいものに包まれていくのを感じた。コンクリートの床に刀を腰に差したまま真っ直ぐ立っていたのだ。刀と言っても真剣ではない。でもそれが腰に巻いた帯に差してあるということが、ただ立っているのと違う何かを与えているのだと思った。

人生に向かって生身で立つのは難しい。芸術は人を武装させるのだ。(画)


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