2020年12月4日金曜日

動き始めた赤

赤い色は一様では無いということが、今夜分かった。赤い街が深く刻まれ始めた。この壁は、何世代にも渡って傷つけられ修復されて来たのが分かる。

一方、天使には年齢がない。いつも艶やかで朗らかで、そして意図を持たない唐突な行動をとる。「思うがままに行くがよい」と言われていて、その言葉のままに育った子供のようだ。

「人の中に神を見い出す行為が芸術」なのだそうだ。これは、タルコフスキーの言葉だ。彼が映し出す人たちが美しいのは、そういう風に人を見つめているからなんだな。他人に自分を映すのではなく、人に神が映っているのを見つめている。自分のことばかり言い立てているうちには、決して見えて来ない人の中の無垢。自分を忘れた時に やっと見つかる。だから映画のタイトルは『鏡』なんだな。(K)



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