2019年6月12日水曜日

感触のリアリティと記憶の異化

滑らかな毛並み、くっきりとした黒い縁取りのある目を思い出しながら、今夜はトワンのところに張り付いていた。夜の9時になってやっと尻尾まで来た。尻尾を砥石で削り出していたら、急に寂しくなった。鼻先や目をいじっている時は何とも思わなかったのに、ぽわっと膨らんだ毛の房を思い出すとしんみりしてしまう。

ガハクも今日は山でトワンのことを思い出して泣きそうになったそうだ。夏に向かうこの緑の中にトワンがいないのがしみじみと悲しいと言う。「四つの季節を一回り廻らなければこの感情は収まらないのだろうね」 とも言うガハクは、きっと独り山の中で涙を流したんだよ、トワンどうする?(K)


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