2020年10月20日火曜日

髪の毛に挑戦

髪の膨らみを石に彫るのは難しい。一旦は磨いてみたのだけれど、ぬるっとして凹凸が消えてしまったので、再度チャレンジしている。 気持ちを強く持たないと、仕上げていくにつれてだんだん弱くなってしまうのだ。宝石みたいに輝いてどんなに立派で高価に見えても、それはもう芸術じゃないだろう。ただの置物、死んだ顔だ。

弟子たちや石工達がたくさんいたミケランジェロの工房ならば、髪の彫り方の形式があっただろうし、画期的なウェーブを思い付いたら早速誰かが彫り込んでもいただろう。

トンボが秋の終わりを楽しむようにアトリエ前の野原を滑空していた。蜘蛛の巣にかからぬように上手に飛んでいる。皆んな何とか生きている。私もずっと彫り続けている。ガハクがこの画像を見て「こんなにいっぱいあればいいけどねえ」って言い置いてシャワーに向かった。筋トレをしていたらしくハアハアしていた。健やかな精神は健やかな肉体に宿るというのは本当のことです。(K)



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