2020年8月12日水曜日

雷を聞きながら

今この上空にはでっかい入道雲が立ち昇っているんだろうなあ、、、あゝ白菜の苗のポットを軒下に入れてくれば良かった。おや、エアコンが休んでるぞ!外はだいぶ涼しくなって来たということだな。と、そんなことを思いながら、締め切った部屋で平ノミと砥石とヤスリを次々に持ち替えては辛抱強く瞼を削っていた。

新しい形の発見は、新しい彫り方を強いる。いつの間にか彫り易い方向にしか手が動いていないことに気が付く。瞼の縁が光っていたこと、まつ毛が長くてくっきりしたラインと優しい影を落としていることを思い出したのだ。何とか工夫してその美しい印象を刻まねばならない。だから、手先は休みなく小さな場所に向かって必死に動いていて、雨の音と雷の音は聞いていたけれど、稲光までは気が付かなかったのだ。

家に帰ってガハクに聞いたら、「何度もピカッと光ったよ!けっこう近くで」大きな目をして報告してくれた。スイカが降って来たので、さっそく食べた。どこの畑で採れたのだろう?小さくて甘くて瑞々しかった。(K)




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