2020年7月20日月曜日

芸術を消費する奴ら

「今日は150回くらい振ったかな」と言うガハク、腕がずいぶん太くなった。『片手斬り』も出来るようになりたいのだそうな。中学校の頃から左手を強くしたいという念願があって、それが今やっと叶いそうなのだ。夢中になって練習していたという子供の頃の剣士も、今ほど暇じゃなかったということだな。

目的によって知られる人の無垢は、褒められもせず、知られもせず、独り面白いからやっているのですという世界なのに、今はすっかり当たり前のように作り手までもが消費することを目論んでいる。互いに小さな欲望で引っ張り合っているから、腕がすっかり細く病んで、腐って行く。

丈夫な体を作らないとと思って始めたことが、今は面白くて仕方がない。(K)


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